荒野
何もない道を自分で切り開いて、開拓したい。
そんな思いが少なからずある。最も道をとか、土地を
とかではなく。抽象的な表現であるからして、
要するに、一から十まで自分で作り上げたいという事である。
何もない荒野。でもなにもないという事は
なんにでもなれるという事ではないのか。
可能性にあふれていると感じる。
私がそんな思いを抱くことになったきっかけはおそらく、
中学くらいの頃にプレイしたワイルドアームズ2なのではないかと思う。
語りだすと長いので結論だけ言ってしまうと、
作品のテーマは英雄の否定。であると同時に、
誰もが英雄になれる筈だ。皆で世界を支えていくんだ。
世界という10は結局、個人個人という1の積み重ねなんだという事だった。
誰もが英雄になれるなら、自分も特別な何かになれるかもしれないな。
そう思った事を覚えている。そしてなりたいものが
ゲームクリエイターだったのは、まぁ、元がゲーム好きだったので
あまり不思議ではなかった。
長い時間の中で私はいろんなものを失って、
本当に0からのスタートになった。
今、0に1を。厳密には0.1とかそんな数字だが
それを積み重ねているところだ。
なりたいものになればいい。そんなフレーズをどこかで聞いた事を思い出す。
本当にそうだと思う。やりたいからやる。
動機なんてものはそれだけで十分だ。