毎日が初めてだった
いつも通りに家を出た、昨日。
なぜか少しだけ空いており、私は電車の扉側にいたのだが
いつものように押し付けられはせず、むしろわりとスペースが空いていたので
どうしたものかと思っていた。
まぁ、わりといつも通りだと覚悟していたらこれであったので、
肩透かしをくらっていた。
進みだす電車。
しばらくして、ふと電車の外を見た。
よく考えると2カ月にもなるのに
こうして落ち着いて外を眺めたのは初めてだった。
なるほど、初めての経験か。
ふと、気づいた。
よく考えると、今まであった事は似たケースはあっても
一つとして同じものはない。
今まで、そんな事は考えていなかったので少し怖くなった。
毎日が初めてか。それは怖いなとおびえた。
でも、それだけじゃなかった筈だとも思った。
恐怖の中には好奇心がいつもあった。
楽しみにしている心があった。
そうだな、なら大丈夫かもしれない、そう思って前に進んでいった。
今日もいつも通りだ。
でも、いつも通りの様で同じではないのだろう。
少しずつ変わっていく。世界も、自分も